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2014 パールカップレース レースが終わって、 パーティー [ヨット]

港についたら、岸壁に降ろしていた荷物を
       運び込みました。

   それから揃って お昼を食べに出かけます。

   きさいや広場から、いくらも行かないところに
    うどん屋さんがありました。

   その後 きさいや広場から、 
  パーティー会場のあるクアホテルへ行くためのパスを待って並んでいたら、
   ちょうどパルの川村さんも来られました。

    コック長と川村さんは、さっそくレースやヨットの話をはじめました。

   パルが今度使ったメインは、パルのオーナー自らの考えで、デザインし新調したもので、
    はなしていたら、コック長が今回考えて注文したものと、
    全く同じアイデア、デザインだったのだそうです。

   作る時、そんなの作ったことないと、セイルメーカーの人に言われたことも
       同じだったそうで、
    コック長は、その一致を喜ぶと共に、
      「うちのも今回、間にあっていたらなあ!」と
    パルに良い走りを見せられただけに、ちょっと残念そうでもありました。

 
   クアホテルで汗を流してから、パーティー会場へ入りました。、

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          ご挨拶.があり、順位発表の前に、優勝カップ変換がありました。
   
 、昨年優勝したル グランブルーは、 
        優勝杯を返還しましたが、
     素晴らしい書体で書かれた名前が、縫い付けられた幟を授与されました。
       
     
       
         

   


 
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     今年のピーターストームには、かわいいお嬢さんが乗りました。
     初めてのレース参加でも、のびのび楽しんでいる様子をみて、
      誰かと違って、あっ晴れだと思いました。
        
       




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        今年の優勝は、パルだったのです!





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         おめでとうございます。





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      ブルーノートの順位は9位でした。




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       最高齢の山下さんは、宇和島レースの名物男の感がありますね。
   
      





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        自分はこのように帽子をかぶるから、
          この次は、この帽子をみたら、後ろから抜かないでください。
       とユーモアたっぷりでした。





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          こちらもユーモアたっぷりの日本語で。





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          いやあ、おめでとうございます。





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       「なんと、二人が全くおんなじセイル作っていたんですよ。。。」
            って声がきこえます。




      





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       ちはやパパさんも加わった、三者歓談がつづきました。






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        同型艇クラリスフォルテのお二人
       
        別府で初めて、圧倒的な差の走りを見て以来     
          機会があったら、いろいろ尋ねてみたいと思っていました。
        
    まるで思いが通じたかのように,今回偶然パティーの前に、
                 奥さんからお話を伺う機会がありました。

       ご主人が世界選手権の、奥さんが国体の選手だったと聞いて、
           具体的なことは分からずとも、技術の差は推して知るべしと思いました。
             

        レース中コック長がクラリスの後姿を見て、帆のシェイプとかが、
         ビシッと決まってきれいだと指摘していたことを告げると、
          そうですね。と淡々とした調子で頷かれました。

        
              ちゃんと取ってある、データを元に、
        こういう場合はこうする、ということを、しっかり決めて走るのだと聞いて、
         技術や、ヨットのチューナップだけでなく、
           そうした地道な積み重ねがあっての事なのだと、感心していると、  
      
       ” でも、主人は、一か八かの勝負に掛けるようなところがあるので、
          ダメなときもあるのだ、” と笑って付け加えられました。
                    
          連携プレーの実際を見てみたいと、新たな望みが湧きました。
        


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        会場では、パーティーの入場券の番号でくじがひかれ、
          景品が配られました。 

         初参加で、真珠のペンダントが当たるなんて、ラッキーでしたね。


        この後は、宇和島産の真珠のネックレスなどを巡って
           恒例のじゃんけんがおこなわれました。

         前に出ている人を相手に、勝った人だけが残ります。
          ただ、じゃんけんするだけなのに、
                   とても、盛り上がります。


         連休中に、レースにひとり来た負い目があるのか、
                クルーの中には、
          ” 奥さんに真珠をもって帰ったら、来年から来やすくなる、、、” と
                冗談を言っている人がいました。

            奥さんに持って帰ってあげたいなと、
               じゃんけんの間に一度くらいは、本気で思ったことでしょう。


        懐かしい人たちと話を交わして、
            びっくりするような大きな岩牡蛎を味わって、、、。
          
         盛り上がった雰囲気のままにパーティーが終わりました。 



  

     今回私は、ここで、みんなとお別れでした。

  
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2014 パールカップレース レース [ヨット]

  

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   パールカップの名で知られた、宇和島市長杯ヨットレースは、
     今年が19回目を迎えるそうです。

   誘ってもらって初めて参加したときから4年になります。
     





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    初めてレース艇に乗った頃は、
    タックしたら、移動するもののようだ、、ぐらいしか知りませんでした。
   
    すれ違ったヨットが、まるで後ろに向かっているように、
    思える事もありました。

    みんなが何をしようとしているのか、
    どんな意味の事を言っているのか、分からず、
    いったいどこをめざしているのかも、分からず、、
    尋ねる事もままならず、困惑しながらも、
    ヨットの素晴らしさに惹かれて    
    不思議さを、たのしんでいました。

    その後体験した多くの事は、いつの事だったか
    紛れてしまっていることもあります。

    でも、初めてレースを経験した宇和島での
    最初の印象は、何度も鮮やかに思い返され、記憶に刻みなおされてゆきます。   

 
    
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      風が弱かったスタート後の水面に、映った帆の色が、
      ハッとするほど明るく印象的でした。

      レース中は、たくさんのヨットの
      美しい姿が見られるのも、楽しみのひとつです。







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         黄色いパルの姿は、私にも容易に見分けられます。

           今年も、パルと競えるのだろうか、、と、
       昨年の風に乗った快走を思い出しながら、思っていました。





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        みんなあっちへ行きますねえ。
          
             あっちの海面の方が風がいいんでしょうかねえ。



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   「のぼり角は、今うちの方がいいみたいですよ。」

   「少し落とされてきていますねえ。」

  などと、皆が言うのを聞いては、
      ワクワクしたり、気を揉んだりします。

   「下ヒール作って!」

   と言われると、
  海上の少しでも遠くに、身を乗り出そうとがんばります。

   自分のやっていることの、手ごたえが感じられない、
  こんな時でも、レースに参加しているという、特別な気分を味わうのです。
  
    

    

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     とはいえ、    
  今回は、競り合う艇がいなかったので、     
  良い上り角を保って、快走してる時でも、
  ひとり走っている感があって、
  レースらしい転回の場面を、求める気持ちがどこかにありました。

   
   ”クラリス フォルテ”は、この日も圧倒的な速さで走り去っていましたし、
    ” だるま”の姿も見つけることができませんでした。
           



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     船足の早くなったチハヤは、
           風に恵まれないと、追い越せそうにないなあ。






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       漁船に近づく時は気をつかいます。

      「大丈夫! 網は流してないから、
                  このまま後ろを通れる!」









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        大海言に抜かれた場面です。





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         上マークのブイが近づきました。
      
   スピンを上げるための、セットをはじめます。
   
       

       
       

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      レースでいつも一番緊張するのは
     急に風上から風下に向かってターンする、
      この上マークが近づいた時です。



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        練習と技術の差が、一番現れるのがここです。
    

    技術力のあるチームは、セイル交換をしながら、失速しないように
    滑らかに廻って、すぐに追い風をスピンに孕んで、
    風下に向けて、スピーとを上げて走り去ってゆきます。
     
    ここで、もたつくと、本当にあっという間に置いて行かれます。
      

     

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      今回スピンを揚げるまでは、比較的スムーズにゆきました。

      レース前の練習が生きている、と見ていて思いました。

       そう思ったのもつかの間。
        
      ジブダウンの時
            ジブが引っかかって、なかなか下りなかったのです。


      

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      せっかく上げたスピンが、しっかり風を孕むまでのあいだ、
        ヨットの上は、大騒ぎでしたから、

      ともかくも、スピンで順調に走り出したら、
        修羅場を過ぎたという気がして、
        ほっとしました。




     でも、開いた差は、縮まりそうな雰囲気がありませんでした。 




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        「あそこは、団子になってるね。」
       
      この混戦状態は、さぞたのしかった事でしょう。

      「  つぶし合いをやってくれたら、その暇にうちが、、、」
     などと、又”取らぬ狸“  で参戦していました。

   



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 二つに集団が分かれちゃったね。
    うちは前の集団のビリってとこだね。







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       下マークを廻って
      セールを交換して、






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       「いてててっ! こ~んちっくしょう!!」

      (だいじょうぶかなぁ。。 
            でも、 どうせやるんだ。だまっていよう。)





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「教えていただいた通りに、やりましたあ」

     この海面での、風向きと取るべきコースを、教えてもらっていたのです。
     






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    ゴール間際です。 


    「 このまま入れますか?」

    「いや、キリキリまで行ってからタックくします。」





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     ともかく無事フィニッシュ。
 

   
        
    
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      フィニッシュラインを越したあとは、
     レース艇は、順次港へ引き上げてゆきます。

      抜かれたままだった、大海言にご挨拶、

     「まいりました!」




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        パルにも。
      「脱帽で~す」





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     気づくと、みんながちょうどよい具合に、位置している瞬間がありました。
  きっとそれぞれに、レース後の思いにふけっていたのだと思いますが、
      此方を向いてもらおうと、声をかけたら、、





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       さっと、こんな風に集まってくれました。

   「 変わりましょう、」と言われて、  
  
    「わたしは、いいです。」と断りかけましたが、
     すぐに思いなおしました。

   もっとおばあさんになった時、
     仲間と一緒に写った写真は、良い記念になりそうだ、
         ふと、そんな気になったのです。、
       
       大きくなった孫に見せるシーンまで連想しました。





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2014 パールカップレース レースの朝、スタート前 [ヨット]

      レースの朝、ホテルのロビーに少し遅れて現れたコック長は
   前日より腫れて、痛みが酷くなっていると言いました。

    コック長は回航中、船室で寝ていて、
      落ちて、肋骨を骨折したらしいのです。

    港について、ヨットに乗りこんだコック長に、
    今日レースに出るのは、断念した方が良いのでは、と言ってみました。
    痛そうな動きをしている様子を、目の前にして、
    レース中のヨット上を想像すると、ハラハラした気分でした。

     「せえっかく、ここまで来たんだものぉ。」

    その一言で、   
    頭を切り替えることにしました。
    



   
       
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            Daisy のメインのたたみ方の美しい事





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    レースの朝の港は    
    準備のために、大勢のクルーが、忙しく立ち働いています。
   
     旅を終えて憩っていた、前日の夕方とは、まるで違う、
     活気のある緊張感が流れています。




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 横付けしていたので、早く出ないと、桟橋との間に挟まれた二艇が出られません。
    急いで、前日の残り物をお腹に入れると、さっそく出港しました。


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        門のように向き合う半島を出ると、レース海上が開けます。
 




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       10時のスタートまで、あと1時間です。





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     後ろから、大きくなったチハヤがやってきました。

     レースの後で聞いた感想では、
    ”走りが力強い”ということでした。
    中もとてもきれいで、素敵なヨットです。





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      まだ風がないですね。





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       昨年初めてパルに勝つまでは、いつも
   「打倒 〇〇!」と出場する同型艇の名を叫び続けてきたコック長は、
     行きの回航の時
          「今回は5艇も出る!」と嬉しそうに名前を数えあげていました。
            
  ”だるま” もそのひとつ





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          およそ20分前



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          ” パル” 昨年は抜きつ抜かれつを繰り返し、
            最後まで競いあって、とてもたのしかったのです。


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         本部艇

 




  一人で、レースに参加しているヨットを見ると、
     いつも、すごいなあと思います。
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       手の足りない時に、大師匠が舵を切りながら、一人で、テキパキとスマートに、
       シートを扱って、何もかもやっている様子を見ることがあります。
       
       オートヘルムを使って、セイルを上げたりできるのだと、話は聞いていますが、
       実際を、見てみたいと思います。

       一人で海を渡る       
       自分には現実的でない、そんな世界への憧れを感じてしまいます。



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        現実にもどって。
     
        スタート時間がせまっています。
        みんなの心が揃ってひとつの事に向かって真剣になっている、       
        緊迫感のみなぎった時間です。

       
              
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         スタート30秒前のこの頃は、いつものように、
         周りにヨットがひしめいているように見えました。





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     ところがスタート時間直後、私たちの周りにあまりヨットはありませんでした。
      

    予定通りのコースが取れず、失速もしたので、時間をロスしたようです。

     ヨットでは自分の失敗の事を、後で反省する事はありますが、
     他人の失敗を取り上げることはありません。
     見ていても様子の読めなかった私には、
     この時の静かなスタートが、具体的にどういう事だったのか
     後で説明してもらうまで、分かりませんでした。






2014 パールカップレース 行きの回航 [ヨット]

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   豊後水道の潮流に合わせて、
   今年は、4時集合、4時半出港でした。

   例年通り暗い中での出港です。





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    夜明けの、予感に満ちた時間の中で
    ヨットは佐多岬へ進路を向けます。

    波もなく海面はとろんとして、水平線も見えず、
    まだ夢の中にでもいるようです。





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 島陰を出ると、風が吹いてきました。
    予報通りです。とコック長。
  
    メインあげたのは、7時前です。

   エンジン切りましょか
    
    エンジン音がなくなると、
   明かりをつけたり、あるいは消したりした時のように、
    一瞬にして世界が変わります。

   やっぱりいいですね。  
     は、決まったように誰かの口をついて出ます。
     しんとなった瞬間、ヨットに乗っているという喜びが、沸きあがるのです。

   
  

     

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     これなら、スピンをあげましょうか
     
     よい風が吹いてきて、調子もで出てきたころです。
     
     ところが、そのスピンが、絡まって、ほどけなくなったのです。
    キャプテンが、観察しながら、
 
   「右手の方のを左に回して!」 などと指示していました。

 
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   騒ぎに気付いたコック長が起き出して、
 やっと 元通りになるまで、20~30分くらいかかっていました。

 写真の記録でそのぐらいだと分かったのですが、
    記憶ではもっとずっと長い時間のように思っていました。

    結局は上手くいったので、思い返す今では、
    そんなに大きな出来事のようには感じられません。    

     でも、どうやっても少しも事態が変わらなかった間は、、
     まるで解決策のない困難に直面しているように感じていました。
     
     
    



    ほっとした後からは、
     ”きょうやっといたから、これで明日のレースは大丈夫、”といった、
     あまり説得力のない理屈が、にも関わらす、皆の賛同を得ていました。  

   
    
     
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         バックステイの側は、飛行機雲
        空一面うっすら広がった雲を、背景にした飛行機雲は、きっぱり細く、崩れませんでした。










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      この時大師匠は、
      「腹筋の力で耐えた」 と言って、ほとんど
     濡れなかったズボンを、見せていました。
     実際すれすれでした。

    この日船長と私はズボンやくつを濡らしました。
     腹筋とは関係ない状況でした。





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      佐田岬は、ちょうどお昼頃通りました。

   岬を廻りきったところで、お昼ご飯にしました。




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        回航の時は、機走になることが多いのですが、
      この日は風にめぐまれて、ほとんどの行程を、帆走することができました。

     帆走だけなのに、後ろでは大きな白い帯を引いていました。
     たくさんの泡が、ころがりはじける音も混じって、
     それは賑やかで、快走の喜びを表現しているようでした。





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     もうずっと前から、別府の方から来るヨットの事を
     気にしていました。

     チハヤは見えないかなあ。。





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     勢いよく廻っていた風車は、知らぬ間に落ちてしまっていましたが、
    バックステイに取り付けなおした鯉のぼりは、
    こうしてみると、おもちゃとは思えない泳ぎっぷりです。


    回航するのに、こんなにずっと、帆走だけでなんて事ないよねえ。

     ほんと、今日は最高のセイリング日和だねえ。

     気持ちいいねえ。

     そんな言葉が、何度も聞かれました。

     ぼかあしあわせだなあ と言い続けている人もいました。
      

     





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       もっと、どこまでもセイリングしていたいほど、快適な旅でしたが、
       目的地が見えてくると、それは又嬉しいものです。
       





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     一年たった同じ時期だけに、      
      ああ、今年も又やって来た、と懐かしく思います。






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       入港です。

   12時間の回航でした。






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        これまでとは反対側の岸壁でした。
       同じ型のヨット”大海玄”に横付けさせてもらいました。
        





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     山下さんおひさしぶりです。





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      ヨットを軽くするため、レースに必要のない品を、港に降ろしました。
      
     上陸したのに、足が地についていない人も、みんな揃って
        きさいや広場で行われる、前夜祭にでかけます。

   

      






ピーターの船底作業 [ヨット]

   前日、雨の予報をきいていたのに、
   朝起きるときれいに晴れた空が見えました。

  
 ところが家を出るころポツポツ降り始めたとおもったら、
 暫くすると本格的なザーザー降りの中を運転していました。
 雲が空一面を覆っていて、 
 海に出ることはもとより、丘での船底作業も難しそうな暗い空でした。

 車を停めて連絡待ちをしようかと思っているうち
 雨が止んて、みるみる雲が消えて、
 本日の晴天は保証付きと思えるような青空に変わっていました。

 シーホースに集まった時
 「今日はピーターを手伝いましょう。」とコック長が言って
 船底作業をする為ピーターストームを上架している
 グリーンヤマトへ向かう事になりました。

 これまでピーターストームには、いろいろ助けてもらったり手伝ってもらっています。
 ネズミの手ぐらいにしか働けなくても、
 作業に参加できるのは嬉しい機会でした。


  
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    船底の青いペンキを剥がして、あたらしく塗り替えるのだそうです。





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   ここに来てからも、雨が降ったりやんだり、、というより
   雨が降ったり、晴れたりしていました。
   山際を見ると、雲がどんどん動いていました。
   



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     グリーンヤマトは、半島に囲まれた小さな湾にあります。





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   初めて夫と一緒にゲストとしてコック長のヨットに乗せてもらった時、
   先代ブルーノートはこのグリーンヤマトに係留してあったのです。
   懐かしい場所です。

   今もこんなにヨットがあるのに、海でヨットに合うことがないのは
   どういう事なのだろうと思います。

   昔は仲間同士でレースをして遊んでいた話を聞くと
   又そんな時が来ると良いのにと思います。





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   私は小さなスクレ―パーを借りて作業していましたが、
   柄のついた大きな道具はとても威力がありそうで、
   誰も使っていない時、ちょっと借りてあつかって見ると
   見ているほど上手くはゆきません。


   たまたまそれを見ていたコック長が要領を教えてくれました。
   見ているとコック長はとても上手でした。 

   習っても力不足と身長不足でなかなかむずかしかったので、
   元の道具でちょこちょこやりました。 





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   この季節山の色合いは本当にきれいです。




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     作業する時、甲板長はいつももくもくと、ほとんど休まず働きます。
     見ていていつも感心します。
     
     マネをしたいと思っても、すぐに腕など痛くなるので、
     休まないとつづけられません。
     
     「痛くないですか」 と尋ねると
     「ああ、痛いですよ。」と答えがかえってきました。
      
     ますます感心します。





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    お昼を回った頃、ペンキ剥がしが完了したので、
    私たちは帰ることにして、
    帰り道の静かなところに車を停めて
    車の中でお昼を食べました。


    
    そのあと、例によって
    罪のない話に花が咲いて、、、、
    
    いいえこの日は、師匠をどうやって罪におとしいれるかといった
    罪深い相談をしたのでした。

    一人暮らしの師匠が不摂生のため
    なかなか体調が良くならない事を、
    いつも一番悔しがっているのは
    若いころからの兄貴分の大師匠です。
   
   いっそ監獄にいれるのが一番良いのでは、、、
    
    そのためには、、、などなど。

    
    みんな又一緒にヨットに乗りたいのです。


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ヨット練習 徳山港から乗りこんで。 [ヨット]

   この日曜日は朝から出かけるのは無理そうだったので、
   ヨットはあきらめていました。

  午前中用事のある大師匠が午後、徳山港のポンツーンから乗りこむと知り、
  それができるならと、昼過ぎの電車で徳山港へ行く事にしました。

  ヨットがつけられるポンツーンは、
  大分へ向かうフェリー乗り場の近くで、徳山駅のすぐ裏手にあります。


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   いつもどおり午前中にシーホースから出発したコック長と、
   先に着いた大師匠の待っていたブルーノートに乗りこむと
   ヨットはすぐにポンツーンをはなれました。

      乗りこんだのは、1時少し過ぎでしたが、
      最初に撮ったこの写真は3時過ぎのものです。

    その間,荷物を下ろしたキャビンに入る余裕がなかったのです。

   
   出番の少ない私が練習する良い機会と見たコック長は、
   メインを上げて落ち着くとすぐ舵を渡してくれました。

   湾内は穏やかな風が吹いていて、
   舵の切り方をゆっくり習うのには、ちょうどよい日に思えました。

   ところが少し沖合に出て、ジブセイルをあげ、
   それから暫くして、スピンのセットを始めた時になって、
   いきなり、強風が吹きはじめたのです。


        余りに急だったので、自分が何か失策をやらかしたかと思いました。
        コック長と大師匠がやりかけの作業を終えるまでの時間はとても緊張しました。

   大師匠に舵を代わってもらったらほっとしたものの、その後の風といったら、
   強さも吹き方もこちらに一息もつかせないといった感じでした。

    後から
        「スピン揚げる前で、良かったねえ。
         あれでマストトップで揚げてたら、マストが折れちゃったてたかも。。」
   
     と幸運を感じさせてもくれたのです。
      
   


    少し弱まったかに思えて、キャビンにカメラを取りに行って、
    この日初めてのこの写真を撮った後からも、
    なかなか風は手を緩めないといった感がありました。




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    大きくヒールして、海面から高くなったサイドデッキにハイクアウトしていても、
    いつ急な展開するか分からないような風の様子に、
    両手はデッキの縁からわずかに立ち上がった金属をしっかりつかんでいました。
    
    それでも四方に広がる風景の真っただ中をひた走っている爽快感を味わっていたら、、
    ああ、ヨット! 何もかも風に任せてどこまでも行けそう!といった    
、   全き解放感とでもいいたくなる気分が湧いてきました。

  
    大師匠は体を反らせるようにして体重を使って機敏に舵を切っていたし、
    コック長もそれに合わせるようにメインシートやトラベラーを頻繁に扱っていました。
    

    此方の呑気な気分とは裏腹に大変そうに見えましたが、
    多分大師匠やコック長は、与し難い強風を相手に
    上手く乗り切っていることに、充足感を味わっていたのではと思います。






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     遠くの景色は霞んでいましたが、上空は明るい青い色の空がひろがり、
     海面はいかにも春らしい輝きを放っていました。
     
    

      
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大津島の島影に入って、暫くは落ち着くのかなと思っていても
     海面の濃い色の所に入ると、強風が約束事のように吹きました。
      


        
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     シーホースに近づくと又、何事もなかったかのように穏やかな海面になり、
    いよいよ着岸するという頃まで、再び舵をにぎらせてもらいました。

    んっ と何か分かった感じのすることがあり、
               わずかずつでも経験を積んでいる気がしました。
    、
    
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    片づけを終えた後、
     迎えに来てくれた夫に、コック長は
    「クルーが多い時はなかなか練習のチャンスがないんですが、
     だんだんと、、(”少しずつ”だったかな )進歩して来ています。」
       とにこにこしながら 保護者会の先生よろしく報告してくれました。

   別に進歩のご褒美という訳ではなかったでしょうが、
     帰りの車の中で「ワイン飲ませるよ」 と夫が言ったところまでが、
     自分にとっては この日のヨットの記録に思えます。

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キャビンでひとりでシージングした日 [ヨット]

一人でヨットに行った事はあった。
忘れ物を取りに行くとか、
返しにゆくとか、、。


先日、自分に割り当てられた仕事に、ロープのシージング(とコック長は書いていた。)
があった。

  シャックルにロープを取り付ける仕事で、
  具体的にはロープ同士を縫い合わせるのだ。
  ”お裁縫”の延長線上だからか、以前も私がやった。
  
  太い針と糸でロープを縫うのは力のいる仕事で、
  針の頭を固いもので押したり、 ラジオペンチで引き抜いたりして塗った。
  仕事が終わるころ、要領が良くなって、
  もともと縫い物が得意でないだけに、やり終えた時は達成感を味わった。

  糸が朽ちたので、今回縫い直すことになった時、
  ハイハイわたしの出番ですね、みたいな調子でいたら、
  (態度はもっと謙虚そうにしていたが)
  どんなに頑張っても、文字通りどんなに頑張っても
  針がロープにささってくれなかった。

  策を練って道具を揃えて出直すことにして、その日はあきらめて帰った。

  テンションのかかりっ放しだったロープが締ったせいかもしれないと気づき、
  コック長がヨットに行った折、 ロープを外しておいてくれるように頼んだ。


  コック長は滑りやすい糸を買って、ロープも外してキャビンに入れて置いてくれた。
  メールには家に持って帰って縫ってよいとあったのだが、
  まずやってみようと思い、そのままキャビンの椅子に掛けて始めてみると
  嘘のようにやり易くなっていた。

  持ち帰るまでもなくすぐ仕上がりそうだったので、
  そのまま、そこで仕事をすることにした。

  これまでキャビンは苦手な場所だった。
  船酔いした時キャビンに入ると酔いは一層酷くなって辛い思いをする。
  これまで、幾度となくそうした経験をしたので、
  酔っていない時でもキャビンに入るのを避けようとしている自分に気づくことがある。

  だから、この日も出かける前は、ヨットで縫うにしても
  甲板に持ち出して作業することをイメージしていた。

  
  ちょっとのつもりで座ったキャビンの中には
  先日までの寒さがゆるんで、
  春らしい心地のよい空気が流れこんでいた。
 
  

  高架したヨットのキャビンで繕いものをしていると、
年を取った漁師が浜辺で網の繕いをしているような映像が連想された。   
  自分も いっぱしのヨット乗りにであることを仮想していたかもしれない。

  クルーとしての実態は、いつまでも役立たずなのだが、
  こうやってロープなど繕いながら、ゆったり空想するのは自由だ。

  小鳥ならぬカラスだったが、しきりとあたりに響く声がのどかに聞こえ、
  キャビンの中は、これまで知らない時間が流れていた。

  
   
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       (写真は後日撮ったもので、、カラスのたくさんいるシーホースの背景の山)
  
  

  
  

  
  


ヨット整備の日曜日 [ヨット]

   ついにやりました!
   トップです!

      、、とコック長からメールが入った時、
      ん?エイプリルフール?
      とまず思いました。

  な~んのことはない エントリーリストのですけど、、、。

      と続いているのを読んで、
     あ、なるほど  
     と納得しました。

  五月の連休中にある宇和島のレースは年々参加艇が増えているので、
  今回は申し込み順で数を制限するそうだ、、と
  前回のセイリングの時、コック長が話していました。

  な~んのことはない、ってことはないと思います。
  何が何でも参加するという意気込みの真摯さだけは証明された訳です。


  
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                    ( PM2.5 のせいか、景色は霞んでいました。)

  日曜日は整備をすることになっていました。
  整備項目のリストが同じメールにずらっと並んでいました。
  もうレースモードになっているのです。

  この日都合がついたのは、コック長と甲板長と私の三人でした。
  コック長がウインチの分解掃除をする間、
  甲板長と私はコンパウンドでハルの水垢落としをしました。

  ウインチ分解やいろいろ調整するようなことには、手出しも口出しもできませんが、
  水垢おとしやワックスがけはもうベテランの域に達しています。、
   

  それ自体は、決して好きな作業とはいえませんが、
  レース前のワックスがけとなると、
  こう、すべるように水が流れて、、などと磨くタオルを動かす方向にも
  イメージが湧いたりして、それなりに気分が出るのです。

  ただ、ずっと同じ動作の繰り返しだから、
  続けていると首や腕がいたくなります。

  「ちょっと休みま~す。」 と声をかけたら、
  「ちょっと休憩しましょうかあ」ということになって
  ガレージ横の事務所のテーブルに座りに行きました。

  甲板長が最近見かけたという、何とかいう古い車の話にはじまって、
  コック長が学生時代に三台のポンコツ車の部品をあわせて
  走れる車を組み立てたはなしだとか、、
  カーブで曲がると開くドアを紐でくくって走っていたとか、
  エンジンをかける時はまず自分で押して動き出したのに飛び乗っていたとか、、
  車の事はよく分からない私にとっても 楽しい話がポンポン飛び出しました。

  
  そういえば、昔は坂道などでエンストして止まっている車や、
  それを見た人が協力して押してあげるところなど
  見ることがありました。

  すっかり消えて忘れていた光景を懐かしく思い出しました。

  話を聞いているうち
  ブルーノートの改造がいつまでたっても終わらないことも
  納得できるような気がしました。

  
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作業のち初乗りの日(新しいジブセイル) [ヨット]

やっと、やっと、やっと初乗りしました。
2月も最後の日曜日です。

   この日は午前中はマストを倒して作業をする日になっていました。

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   私は午後でかけましたが、着いた時はもう作業は終わっていました。
   ヨットの横にパケット車(というのは高所作業車のことだったのですね。)が止っていました。
   作業の様子を見たかったと思いました。


  

 ピーターの近間さんや松原さんも手伝いに来てくださって、
   ブルーノートのクルーが五人いたので、にぎやかでした。

    
 
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     後から皆でヨットに乗れるのだと思っていたので、
     この時写真はあまり撮っていなかったのですが、
     コック長が用意していたフォンデュ用の新品のお鍋に
                           みんなが写っていました。


 
   ピーターの皆さんは作業のお手伝いだけのために来てくださったようで、
   結局午後からヨットに乗ったのはコック長、大師匠、甲板長と私の4人でした。



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      この日は新品のジブセイルを試す事にもなっていました。
      白さはもちろんですが、感触が古いメインセイルと同じ材質だとは思えないことに驚きました。





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        師匠と松原さんに送られて、






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       大師匠がヘルム持ってる時ここに居ると、波をかぶりそうだとコック長。





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        久しぶりの海の上です。





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         うちのクルーにはこのぐらいだと「20度くらいじゃないの」
         というひとがいるから、、、、と。コック長がどこかで言っていました。
         ひと ってやっぱり大師匠のことでしょうか。



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          ハイクアウトしてご機嫌の甲板長





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           この日の作業でマストのトップの様子がかわりました。
         マストトップスピンを揚げられるようにしたのだそうです。





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      コック長と大師匠は、いろいろ調整してあたらしいジブセイルの具合をみて
      走りを試していました。

      そうした事がよく分からなくても
      新しいセイルのテルテイルの色がくっきりして風になびく様子が可愛いので、
      自分なりの密かな喜びを感じていました。 





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       この船は近づいて来る時、警笛をならしました。
       此方からすると、まだ危なげない時でした。
       
       「他に、船いないよね。」

       そう言われて見回すと、ほんとうに停泊している大型船とか以外に
       ヨットはもちろんレジャーボートや漁船もいなかったのです。

       むしろ暖かい日だったのですが、、、。 





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                            (甲板長撮影)
        
           「どうしようかなあ、、、」
        
       あたらしいジブセイルの調子が良いのを確かめられたコック長は、
       今度はメインセイルが欲しくなりました。

           どうするのかなあ。



初乗り、のち作業の予定だった日の事 [ヨット]

   
    風邪が治ったと思ったら、コンピューターが風邪ひいて記事のアップが
      のびのびになっていました。


初乗りをしようという事になったのは1月の最後の日曜日のことでした。

「日曜日の天気は大丈夫そうです。」とコック長のメールにはありましたが、
前夜は、本当に乗れるのかなあ、と思わせるような冷たい雨が降っていました。


朝、起きるなりすぐ空を見て「大丈夫そうだ!」と思った空模様が、
家を出る頃には文句なしの日和になっていました。

シーホースに一番乗りで着くと、間もなく宇部から井上さんも見えて、
コック長、大師匠、甲板長、キャプテン、と全部で6人が集まりました。


いよいよ、ヨットを降ろしてもらおうという頃、
アルパインが湾内にはいってきました。
点検か修理のためシーホースに上げる予定だったようです。
ところが、その頃には波が荒くなっていました。

ヨットを釣り上げる事自体も難しい上
マストが機械の枠の部分に打ち付けられる恐れがあるので
この波ではヨットの上げ下ろしは無理だとガレージの人から言われました。

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アルパインはひとまず別の場所にある桟橋に繋留することになりました。

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  初乗りは断念せねばなりませんでした。


   「じゃあ、、、今日は作業だけという事にして、、
         まずコーヒーでものみましょうか。」

  と、なり、

    「そろそろおひるですね、、、。
          せめてヨットの上でお鍋しましょうか、、。」
 (この日のお昼はお鍋の用意をしていました。) 


    「じゃあ新年会ということですね。」 
  
  

    「外は風が強くてコンロの火が消えるから
    ヨットの中でやりましょう。」

 キャビンにもぐりこんだら、ちょっとは海の上にいる気分になれるかな。

 初乗りできない無念さは、こうして挽回されようとしたのです。

    「やっぱり揺れんのがものたりんですね。」
              などといいながら、、、

 いつもの調子がはじまります。


 ビールの大好きな大師匠には
 それ以上にビール伝説のあるアルパインの有井さんというお仲間も加わって、7人で新年会。

 ヨットの話だけではありません。

 これまでに飲んで来たビールの計算が始まります。
 1日、2リットルとして1月60リットル1年で、、、

     「何歳から飲んでるんですか?」

     「15歳ぐらいです。」   

     「とすると、、、それに〇年掛けて、、、〇トン ってことになりますから、、
      タンクローリー車で、、、

 といった計算をするのです。

     「じゃけど、人間の体ちゃあすごいもんですよね。
     それだけのビールが体を通って行って、こうやって生きているんですからね。。」

 深遠なような、軽薄なような会話がつづいて、、、

     「今日は、マスト倒しやめましょうか、、風もあることだし、、、」
 コック長が言い出したのは風のせいだけじゃないかもしれません。


 どんな些細なテーマからもそれぞれの経験や思いでが絡み合って、
 会話は尽きることがないまま
 穏やかな時間が流れてゆきました。

 雪の話が出た時、
 ”男の子”は、それが雪道での車の体験談につながりました。
 それから車そのものの話へと、、、、。

 井上さんは、冬の北海道の(摩周湖畔と聞いた気がしましたが、)宿に泊まっていた時
 夜中になってある瞬間ピタッと
 波の音が止んだ時の事を思い出して話してくれました。

 池の水が凍ったのだそうです。

 急にしんとなった瞬間の事が暗い水際の景色と共に想像されました。

      「それは、たんに風が止んだんでしょう。」

 と大師匠がにこにこしながら茶化すように言います。

 やりとりがあって、、

     「せっかく、人が素敵な思い出の事はなしているのに、、。」
     「ねええ、、、、。」

 普段自分が分からない機械の話などを聞いていても、
 自分が女だという事を意識したことはなかったのに、
 この時急に女同士助け合わねば、、、みたいな気持ちになっていたのが、
 後から思い返して、可笑しいと思いました。


     「じゃあそろそろ、帰りますか、、、」
 が、こんな時良くあるように何度も繰り返されて
 本当に帰るころには、しっかり沖に出てきたほど
 時間がたっていました。

 その頃には、風も波も少しおさまっていました。




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                    (この写真は翌日の夕方撮ったものです。)



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