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シジュウカラ用の巣箱をめぐって [雑記]

スズメ.JPG庭の花みずきの木に夫が作って掛けた鳥の巣箱がある。
巣箱に入る鳥の種類は穴の大きさで、決まるそうで、
本に書いてあった通り厳密に計って、シジュウカラかヤマガラ
に合わせて作ってあるのだそうだ。
出来上がりを見た時、夫の丁寧な仕事ぶりに感心した。
これから雨風にあう場所に吊るすのに、ぴっちりと組まれて、
角はサンドペーパーが念入りに掛けられて落としてあって
ガラスのショーケースに入れたいほどの出来ばえだった。


はじめのうちは鳥が来るたび、「きたっ」と教えあって、陰からそっと観察していた。
鳥が、こんなすてきな巣箱を見つけた以上は気にいらないはずがない、
と思えるのだけれど、1年半になるのにまだ実際に巣作りをはじめた鳥はいない。

ある時、シジュウカラがとても熱心に巣箱をチェックしていた。
おすとめすのどちらが先にチェックするのだろう。
待っている方は、すぐ側の枝で、羽をピシッピシッと震わせている。
その様子は、良い家が見つかって、期待感に打ち震えているように見える。

とうとう中に入ったりし始めたので、もうそこで巣作りするものと思ったら、
どこかへ行っては何度か来ていたが、けっきょくそのままに終わってしまった。


ある時、スズメが、ちょうど同じような事をやっていた。
穴から入りたいのだけれど、スズメにはやはり少し小さいようだ。
それでも小柄な方のスズメは何とか入れて、
大きい方にも入ってみろと側で促すのだが、どうしても入れない。
やっと頭を無理やり突っ込んだら、今度は抜くのに苦労して
あたまの羽毛が逆立っていたので、本気のスズメに失礼な気もしたけれど、
可愛くて笑ってしまった。

大きい方が入れないのに、小さい方はあきらめられないらしく、
何度も入ってみろと、こちらにも分かるような様子で促している。
スズメもやはり待っている方は、姿勢を低くして羽をぶるぶると震わせている。

結局はあきらめるしかなかった巣箱に、次にシジュウカラが2羽でやって来た時、
しばらくするとスズメも2羽でやって来て、
シジュウカラが調べている巣箱の周りを、枝から枝へ飛び移るのを見た。

近くの枝にとまって、
いかにもこれは自分たちに権利があるのだと主張しているようだ。
シジュウカラの方もスズメが来たからといって、
すぐに飛び去ったわけではなく念入りに調べていた。
その間、スズメは執拗に巣箱の周りの枝を行き来して牽制していた。
攻撃し合うでもなく、スズメとシジュウカラのことだから、様子はそれぞれに可愛らしい。
でも、自分たちが入ることも出来ない巣箱の権利を主張するスズメの心理は
どんなものなのだろうと、興味が尽きなかった。


暖かくなった数日前の事、
久々にシジュウカラが2羽でやって来て巣箱に関心を示していた。
これまで何度も失望しているのに、
「ツ、ツ、ピー。ツ、ツ、ピー。」という期待に満ちた声のひびきに
「もしかしたら、今度こそ。」と、こちらにも新たな期待感が湧いてくる。
そうしたら、又しても2羽のスズメが現われた。

この先どういう展開が、期待できるのだろう。



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