2014 パールカップレース レース [ヨット]
パールカップの名で知られた、宇和島市長杯ヨットレースは、
今年が19回目を迎えるそうです。
誘ってもらって初めて参加したときから4年になります。
初めてレース艇に乗った頃は、
タックしたら、移動するもののようだ、、ぐらいしか知りませんでした。
すれ違ったヨットが、まるで後ろに向かっているように、
思える事もありました。
みんなが何をしようとしているのか、
どんな意味の事を言っているのか、分からず、
いったいどこをめざしているのかも、分からず、、
尋ねる事もままならず、困惑しながらも、
ヨットの素晴らしさに惹かれて
不思議さを、たのしんでいました。
その後体験した多くの事は、いつの事だったか
紛れてしまっていることもあります。
でも、初めてレースを経験した宇和島での
最初の印象は、何度も鮮やかに思い返され、記憶に刻みなおされてゆきます。
風が弱かったスタート後の水面に、映った帆の色が、
ハッとするほど明るく印象的でした。
レース中は、たくさんのヨットの
美しい姿が見られるのも、楽しみのひとつです。
黄色いパルの姿は、私にも容易に見分けられます。
今年も、パルと競えるのだろうか、、と、
昨年の風に乗った快走を思い出しながら、思っていました。
みんなあっちへ行きますねえ。
あっちの海面の方が風がいいんでしょうかねえ。
「のぼり角は、今うちの方がいいみたいですよ。」
「少し落とされてきていますねえ。」
などと、皆が言うのを聞いては、
ワクワクしたり、気を揉んだりします。
「下ヒール作って!」
と言われると、
海上の少しでも遠くに、身を乗り出そうとがんばります。
自分のやっていることの、手ごたえが感じられない、
こんな時でも、レースに参加しているという、特別な気分を味わうのです。
とはいえ、
今回は、競り合う艇がいなかったので、
良い上り角を保って、快走してる時でも、
ひとり走っている感があって、
レースらしい転回の場面を、求める気持ちがどこかにありました。
”クラリス フォルテ”は、この日も圧倒的な速さで走り去っていましたし、
” だるま”の姿も見つけることができませんでした。
船足の早くなったチハヤは、
風に恵まれないと、追い越せそうにないなあ。
漁船に近づく時は気をつかいます。
「大丈夫! 網は流してないから、
このまま後ろを通れる!」
大海言に抜かれた場面です。
上マークのブイが近づきました。
スピンを上げるための、セットをはじめます。
レースでいつも一番緊張するのは
急に風上から風下に向かってターンする、
この上マークが近づいた時です。
練習と技術の差が、一番現れるのがここです。
技術力のあるチームは、セイル交換をしながら、失速しないように
滑らかに廻って、すぐに追い風をスピンに孕んで、
風下に向けて、スピーとを上げて走り去ってゆきます。
ここで、もたつくと、本当にあっという間に置いて行かれます。
今回スピンを揚げるまでは、比較的スムーズにゆきました。
レース前の練習が生きている、と見ていて思いました。
そう思ったのもつかの間。
ジブダウンの時
ジブが引っかかって、なかなか下りなかったのです。
せっかく上げたスピンが、しっかり風を孕むまでのあいだ、
ヨットの上は、大騒ぎでしたから、
ともかくも、スピンで順調に走り出したら、
修羅場を過ぎたという気がして、
ほっとしました。
でも、開いた差は、縮まりそうな雰囲気がありませんでした。
「あそこは、団子になってるね。」
この混戦状態は、さぞたのしかった事でしょう。
「 つぶし合いをやってくれたら、その暇にうちが、、、」
などと、又”取らぬ狸“ で参戦していました。
二つに集団が分かれちゃったね。
うちは前の集団のビリってとこだね。
下マークを廻って
セールを交換して、
「いてててっ! こ~んちっくしょう!!」
(だいじょうぶかなぁ。。
でも、 どうせやるんだ。だまっていよう。)
「教えていただいた通りに、やりましたあ」
この海面での、風向きと取るべきコースを、教えてもらっていたのです。
ゴール間際です。
「 このまま入れますか?」
「いや、キリキリまで行ってからタックくします。」
ともかく無事フィニッシュ。
フィニッシュラインを越したあとは、
レース艇は、順次港へ引き上げてゆきます。
抜かれたままだった、大海言にご挨拶、
「まいりました!」
パルにも。
「脱帽で~す」
気づくと、みんながちょうどよい具合に、位置している瞬間がありました。
きっとそれぞれに、レース後の思いにふけっていたのだと思いますが、
此方を向いてもらおうと、声をかけたら、、
さっと、こんな風に集まってくれました。
「 変わりましょう、」と言われて、
「わたしは、いいです。」と断りかけましたが、
すぐに思いなおしました。
もっとおばあさんになった時、
仲間と一緒に写った写真は、良い記念になりそうだ、
ふと、そんな気になったのです。、
大きくなった孫に見せるシーンまで連想しました。
/.䀦".n
2014-05-12 13:44
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コメント(9)
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反省点山盛りでしたが楽しかったですねえ!
ニューセイル早く揚げたくてうずうずしてま~す♪
by コック長 (2014-05-15 06:45)
コック長が骨折していたのは、レースにとっても、いろいろな面で痛手だったのでしょう。
気が付いておられないと思いますが、レースあと港に帰る時、
どんなに結果がふるわなくても必ず聞かれた
「たのしかったねえ」がコック長の口から、出なかったのですよ。
でも、やっぱりたのしかったですねえ。
ニューセイル、たのしみですね。
by reiko (2014-05-15 08:27)
レースが終わった後は痛みをこらえるのに必死でした
ボルタレンを倍量飲んじゃいましたのでおなかもおかしかったし・・・
自業自得ですねえ
みなさんにご心配戴いて・・・
でも優先順位が遊ぶことのほうがはるかに高いのですものね!
おかげさまで今日は大分楽です
日曜日にニューセイル試してきますね!
パルと一緒に走れるとセイルのチューンがしやすいのですが湯煙までは無理かなあ
ちなみに・・・主治医の野〇先生もヨットで肋骨を折ったけどいい子にしていなくて?普通1ヶ月で直るところが3ヶ月かかったと笑っておられました
近〇さんも術後すぐレースに出ていましたしヨット乗りってしょうがない連中ですねえ?!
by コック長 (2014-05-15 13:49)
ほんと!ほんと!しょうがない!
近〇さんに初めてお会いしたのが、宇和島に初めて行った時で、胴に大きなサポーター巻いていらしたのでした。
だれだったでしょうか。あの時「近〇さん、だいじょうぶ?」とあきれ顔でまっとうな質問していらしたのは?
ニューセイル、早くみたいですけれどねえ。
お天気が良いといいですね。
by reiko (2014-05-15 21:20)
文章に躍動するような臨場感があり、写真が、どれも、美しいと思います。新境地ではないでしょうか。
by 辻龍雄 (2014-05-15 21:35)
おひさしぶりです。
主人から、体調の事伺って、安心しました。
読んで、コメントくださり、ありがとうございます。
以前に比べたら、ヨットの事が少しだけ分かってきたと、宇和島で感じました。
by reiko (2014-05-15 22:26)
先にゴールされちゃいましたね。
それにしてもコック長さんは痛そうです……。
by ちはやママ (2014-05-16 00:55)
ニューセイルはうふふ!でしたよ
バテン他問題はありますが次のレースが楽しみです
あいたた!もう無理ちょっとお願いを繰り返して遊んできました
降りたらもっと痛くて薬を飲みました
これじゃあ1ヶ月で直んないですね
みなは月曜休診にすれば?って言ってましたけど・・・
いくら僕でもそれはまずいなあ?!
by コック長 (2014-05-18 22:59)
ちはやママさん、ヨットはちはやが先にゴールでしたね。
お返事おくれてすみません。
連日コンピューターの前に座ると船漕いでいました。
コック長へ、
昨日はお天気も良くて、さぞ気持ちよかったでしょうね。
ニューセイルも明るい光の中できれいだったでしょうね。
でも、いい加減になさいっ!!って、言われる頃ではありませんか?
いい加減になさって、どうぞお大事に。
by reiko (2014-05-19 23:14)