象鼻ヶ崎 コバルトラインから [風景]
曇っていましたが、海面がやわらかな金色に輝き
波が光りながら岸に打ち寄せるのが
一筋ひとすじはっきりと見えました。
岸の近くで生まれた光のラインが
音もなくつぎつぎと寄せてゆく様は、
現実離れした世界で起こっている事のように思えました。
2013-12-16 [風景]
車が曲がった時、柔らかい光を反射している海面のちょうど真ん中を
黒いシルエットの船が通っているところでした。
車を停めてもらってシャッターを押す時、
船はその光の中から抜けてゆくところでした。
「あと数秒はやかったら、ちょうどだったのにねえ。
でも、いいの。こんなこともある。」 というと
負け惜しみとおもったのか、自分で慰めていると思ったのか
夫がうふふんと笑いました。
カメラを携えているだけで、幸運なことがあります。
こういう時があるのは公平な事のように思ったのです。
夕景 団地の展望台から [風景]
夕方団地に入って来て崖際に出ると
この季節、こうした雲と光は時折見ます。
初めて見た頃と違って、又いつか見られるという気持ちの余裕があるので、
気ぜわしい時など、車の中から横目で見ながら、通り過ぎます。
この時も、ゆっくり見ながら通り過ぎるつもりでした。
ちょっと一枚だけ写真を、と思ったら
もう、誘惑に負けたことと同じです。
刻々と様相を変えるシーンを置いて立ち去るタイミングを見つけるのは難しく、
こののちも修練がいりそうです。
水無瀬は今日も大きな背景の中に納まって静かでした。